アイデアを実行に移すには、

 チームが必要だ。

「起業家育成プログラムが本当に役立つのか?」の疑問から始まったプログラム作り

 

 米国のクラウドファンディング市場「Kickstarter」で目標額4倍を資金調達達成した「Moff」。日本のクラウドファンディングプラットフォーム「Makuake」で目標額5.7倍を達成した「まごチャンネル」。この二つに共通するのは、ここ3年のうちに現れてきた日本のハードウェア・スタートアップであること、そして、Impact HUB Tokyoのアクセレレーター、「Team360」の卒業生である、ということです。

 

  目標額の何倍達成したか、だけをベンチマークにしているわけではありませんが、この二人の起業家に共通していることは、クラウドファンディングを成功させたことからもわかるように、『人のこころを掴みとる力』。皆が「あったらいいな」と思っていることを実現させ、「あったらいいな」と思える世界を描き出していくことに成功しています。

 

 3年前、クラウドファンディングがスタートアップの時代を変えようとしていたころ、私たちは「今、日本にある起業家育成プログラムは、本当に今の世代の起業家に役立つ内容だろうか」という疑問を持ちました。先生から教わるノウハウは、クラウドファンディング世代や共感型事業を行う世代のノウハウよりも古く、役立たないものも多々あるのです。私たちは、0から、リサーチをしなおして、もっとも今の時代にあうプログラムを作り上げました。

ちょっとした後押しがあっただけ

 

  もちろん、上記の二人の起業家が、プログラムを通過したから一昼夜にできるようになったとかいうわけではなく、本人たちの努力がほとんどを占めています。もともとの素質とチャレンジ精神がものを言う。二人とも負けず嫌いで、チェレンジ精神が旺盛で、そして、自分が本当にしたいことをするために会社をやめて起業した人だったからできたことです。

 

 Impact HUB Tokyoのアクセレレータープログラムは、彼らがアイデアレベルの時に出会い、ちょっとした後押しをしただけ。背中を押し、「そのストーリーでいいよ、自信を持って拡散すべきだよ、皆が共感できるよ」とそっと伝えただけでした。

 

 様々な雑音が入ってくる起業のプロセスにおいて、自分の声を聞き、自分が本当に信じたいものを見つけていく過程を、ほんのすこしだけ、伴走させてもらったにすぎません。それでも、私たちはその効果がきちんと出ていることに驚いています。

自分自身を磨き続ける起業家の強さ

 

 2013年から2016年にかけての3年間、Impact HUB Tokyoでは約60名の起業家たちに出会いました。中には結局起業しない、という選択肢をとった人もいます。中には卒業後1年間悩みに悩んで、全く違うことをしている人もいます。私たちはそれでいいと思っていて、皆それも一つ一つの人生の選択肢だと考えています。何が成功で、何が失敗、とは一概に言えないから。

 

 「Team360」とは「事業を360度の角度でお互い見つめ合う起業家チーム」という想いを込めて作られた名前。これは単なるアクセレレーター・プログラムではなく、「継続して学び、磨き続ける、起業家たちのプロセス」を、一つの体験にしたものです。

 

 私たちはいくつも世界中の起業家プログラムを研究し、吟味し、その中で東京という場でもっとも有効なプログラム、そして、Impact HUB Tokyoに集まる起業家たちにもっとも適したプログラムを見つけ出しました。ミッションを強くもった起業家たちに適したプログラムは日本に少なかったのです。そのため、他のテック系のインキュベーターが提供するプログラムとは、かなり異なるものになりました。

 

 その要素は「自習」と「対話」。この二つが常に繰り返されて、脳内がブラッシュアップされていく仕組みを作り上げています。そのため、自分自身を磨きあげるサイクルが起業家たちの中に生まれ、3−4ヶ月で、他者からの会話の中で得られる効果が倍増していきます。

 

「おかわり」という1年間自習形式を導入

 

 2015年4月より8ヶ月の休止期間を経て、新しいプログラムとして復活した「Team360 Impact Investment Ready Programme(インパクト投資準備起業家プログラム)」。このプログラムでは、よりブラッシュアップされた3ヶ月の「ブートキャンプ」と、新しく導入される1年間続く「おかわり」が味噌となります。

 

 実はこの「おかわり」制度は、第2期の受講生たち(「原っぱ大学」の塚越氏などを含む)によって自然発生した制度で、「このままプログラムがなくなるとダレそうだから、『Team360をおかわり』しようぜ」と、おそらく酒の肴のネタとして決まったにちがいないネーミングで始まりました。週1回、起業家たちが集まり、お互いの進捗を確認しあう仕組みです。

 

 また、その後の第3期の受講生たち(「Shopre」の山田氏、などを含む)の中でも、この「おかわり」制度を自発的に続けた人たちがおり、これらの効果が素晴らしかったのです。この第3期も第4期も、「おかわり」に参加した受講生たちは、1年後に必ずなんらかの事業へと結実し、着々と前進したということがわかりました。

 

アクセレレーターのブランドよりも、「チーム」と「粘着質な関係」が効果的

 

 私たちはこの成果に唸らざるを得ませんでした。巷に溢れている、「ちょっとしたアクセレレーター気分なプログラム」のようなコースや、大企業がスポンサーをする有名アクセレレーターや、有名な起業家や士業の人たちがメンターにずらりと並ぶプログラムよりも、「チーム」「仲間」というピアプレッシャーや、「1年間」「毎週会い続ける」というような粘着質で地道な作業の方が、よほど効果があったからです。

 

 実は、我々が大ファンである、Village Capitalという社会起業家系のアクセレレーターでも、形や思想は違えど、「チーム」を形成することを大事にするコンテンツが含まれています。私たちは、もともと「チーム・アカデミア」という欧州のプログラムからのアイデアで「チーム」要素を組み込んでいましたが、それも日本の気質に非常に合っていたからです。

 

 世界のアクセレレーターの多くが「自習」スタイルとなり、世界中のどこでも自分の事業を伸ばすことができるようになりつつあります。著名人メンターを頼ったアクセレレーターモデルは崩壊し、「続けられること」に注目が集まりつつあるのです。

 

 今回のバッチより、創業者が複数いるケースでも全員で参加できるようになっています。創業チームが、着々と事業を作っていくために欠かせない会話を、私たちのプログラムを通じて、何度も何度もしていってほしい、という私たちの願いです。「チーム」が継続することこそ、スタートアップを失敗させない唯一の方法だからです。

 

自信をもってお届けする充実の内容、そして、グローバルとローカルの視点を持つ。

 

 プログラムの構成を担当する槌屋は、自身も起業家。さまざまなスタートアップ・セオリーを学び、新規事業開発の経験を持ち、ビジネススクールも経験済み。それらの経験のなかでも、ミッション性の強いスタートアップに本当に必要な要素だけに焦点をあて、最小限のセオリーや思考方法を選りすぐり、最も効率のよいプログラムを作り上げました。

 

 また、プログラム運営には日頃より起業家育成に関わるバイリンガルのチームがサポート。日本では珍しい、英語と日本語両方のプログラムを実現しています。それゆえに、受講する人たちの中に、多様性が生まれることを期待しています。

 英語のファシリテーターを担当するデ・フイは、世界規模で行われているUnreasonable Instituteのプログラムのファシリテーターも経験している貴重な人材。また、日本語のファシリテーターを担当する岩井は、日本の地方創生文脈における地域での起業家たちを支援してきました。

 

 また、メンター陣はImpact HUB Tokyoのネットワークや卒業生のネットワークから協力を依頼するメンターたちが集まっています。その面々がバラエティに富んでいることが魅力であり、テック系や一定の産業などに収まらず、さまざまな業種のメンターたちが協力しています。スーパーバイザーとなるポチエは、資金調達や財務に関して国内外での経験も持ち、リスク分析に長けており、具体的な事業計画についてもサポートできます。

 

ぜひ信じて、飛び込んでもらいたい

 

 起業家の皆さんにはさまざまな声や期待が、さまざまな方面から聞こえて来るでしょう。ですが、もしこのプログラムに少しでも興味を持ったのであれば、何かのきっかけだったと思います。自分の直感を信じて、飛び込んでもらいたい。

 

 飛び込んだ先、1年後には大きく変わった自分の状況が待ち構えていると思います。それを楽しみに、思う存分、四苦八苦、切磋琢磨をしていただきたい。私たちもたくさんの面白い起業家たちが、このプログラムを通過し、拡がっていくことを信じています。

さあ、飛び込みませんか?

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